妊娠糖尿病の種類と原因は?母体と胎児への影響と合併症や確率について

妊婦健診で血糖値を指摘された時点では妊娠と妊娠糖尿病の関係について沢山知らないことがあるかと思います。妊娠中は色々と自分の体に変化のある時期であり、このような妊娠に伴う内科的な診察・観察が必要になることもあるかと思います。

妊娠糖尿病かもと言われたらまず、その妊娠糖尿病とは何か、今何ができるのかについて考えていけたらと思います。

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妊娠糖尿病の種類は?

妊娠中に血糖値が高くなり、尿糖がでたり、血液検査の結果で再検査になったりすることで、妊娠糖尿病かもしれないと言われる方は『糖代謝異常』が疑われます。この糖代謝異常は大きくると3つの種類があります。

    1.妊娠糖尿病

    妊娠中に発見された、もしくは妊娠中に発症した軽い糖代謝異常です。

    妊婦健診で血糖値の異常を指摘されて気づくことが多いといです。

    2.妊娠中の糖尿病

    妊娠前から自分で気が付いていなかった(診断されていない)糖尿病があったかもしれない場合。

    妊婦健診で血糖値の異常を指摘されて気づくことが多いでしょう。

    3.糖尿病合併妊娠

    糖尿病といわれていた方が妊娠した状態です。

    妊娠の際には計画妊娠が絶対条件といわれています。

    妊娠糖尿病の原因は?

    意外に知られていませんが、妊娠すると血糖値が上がりやすくなります。その理由としては、血糖値を下げる働きがあるインスリンが、妊娠中は胎盤から出るホルモンによって効きにくくなってしまうからです。

    また、胎盤からもインスリンの効果をなくす酵素ができるので、妊娠中は血糖値が高くなります。特に妊娠後期になると血液検査で血糖で指摘される方が多いと思います。

    実際に私の友人だけでも何人も血糖値で再検査になった人がいます。その中では再検査では妊娠糖尿病ではないという結果になった人もいるので、再検査になったからといって妊娠糖尿病とは限りません。ですので、まずは検査を受けてみてください。

    妊娠糖尿病の原因は、

    『妊娠中の妊娠糖尿病になる原因は、ホルモンや胎盤の影響によりインスリンの働きが弱まるから』

    といえます。

    妊娠したら赤ちゃんの分まで二人分食べなさい!といっていたのは栄養状態が十分ではない時代の名残なのかもしれませんので、現代では禁忌かと個人的には思います。


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    妊娠糖尿病の母体と胎児への影響や合併症は?

    妊娠糖尿病も妊娠前から糖尿病だった場合と妊娠後期になってから血糖値が上がった場合など、血糖値の推移や食べているもの、体質などによって様々な個人差があるかと思います。

    絶対ではありませんが、病院の情報や過去のデーターで母体や胎児への影響がわかります。

    妊娠糖尿病の母体への影響や合併症

    母体への影響

    ・流・早産
    ・妊娠高血圧症候群
    ・羊水過多症
    ・巨大児出産の時に、産道裂傷、帝王切開率上昇など

    ・感染症の併発(膀胱炎、腎盂腎炎など)
    ・将来、糖尿病を発症するおそれがある

    妊娠糖尿病の胎児/赤ちゃんへの影響や合併症

    赤ちゃんへの影響

    ・巨大児(生まれるときに肩甲難産、腕神経麻痺、骨折のおそれ)
    ・胎児発育不全
    ・胎児機能不全
    ・子宮内胎児死亡
    ・新生児低血糖
    ・呼吸窮迫症候群
    ・低カルシウム血症、高ビリルビン血症
    ・多血症、など

    私は早い時期に妊娠糖尿病を指摘されていたため、初期の頃から血糖管理をしており、上記の合併症はありませんでした。でも出産まではどうなるかわからず日々不安でした。不安なことがあれば必ずかかりつけの先生や助産師さんに聞いてください。

    余談ですが、私の場合は、妊娠のたびに静脈瘤がだんだんひどくなり、第三子の時には陰部静脈瘤がとても痛くて生活にも支障が出てしまうほどでした。これは糖尿病と関係があるかわかりませんが、第3子では、インスリン注射と静脈瘤の痛み止めなど薬も服用することもあり(産婦人科で処方されたもの)、心配事はつきませんでした。

    妊娠糖尿病の胎児への影響の確率

    妊娠前に糖尿病になっていたのが気が付かなかった場合、見逃されていた場合に合併症の発症が多いとの報告があります。その合併症の中でも奇形についての確率がでています。

    • 妊娠前に糖尿病治療を開始した場合は奇形発生率は2.1%
    • 糖尿病ではない妊婦さんの奇形発生率は1.7%
    • 妊娠後に治療開始した場合は9.0%

     

    糖尿病合併妊娠では、胎児にも種々の異常がでますが、最も重篤な合併症が奇形です。この奇形は妊娠前の糖尿病が見逃されていた妊婦さんからの発症が最も多いことが問題になっています。妊娠してから糖尿病のスクリーニングをうけて治療を開始したのでは、すでに胎児の器官形成期を過ぎており、手遅れの状態であり、奇形を予防できません。

    多数の糖尿病合併妊娠を集めて検討してみると、妊娠前に治療を開始した群での奇形発生率は2.1%で、糖尿病でない妊婦さんの1.7%と大きな差は見られませんが、妊娠後の治療開始群では9.0%と高頻度です。また、奇形発生頻度は血糖管理が悪いほど高くなります。

    したがって、奇形防止のためには、特に前記したリスクファクターをもっている人では必ずスクリーニングを受け、異常があれば妊娠前から血糖管理をうけて計画妊娠することが非常に大切です。

    出典:https://dm-net.co.jp/jsdp/qa/b/q02/
     妊娠してから妊娠の影響でなった血糖値妊娠糖尿病は、妊娠前から血糖値が高い状態の糖尿病合併妊娠とは異なり、比較的血糖コントロールを行いやすいため、医師や栄養士の指導のもとで適切な血糖コントロールを行えば、合併症を防ぐことができます。

    妊娠糖尿病は器官形成期とよばれる先天奇形が発生しやすい時期以降に発症するため糖尿病合併妊婦と異なり先天奇形を生じることは稀という報告もあります。

    出典:https://medicalnote.jp/contents/141231-000001-KEEJIS

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    最後に

    妊娠糖尿病になった場合、母体と赤ちゃんのために早期の治療をおこなう必要があります。妊娠糖尿病の治療には、血糖コントロールが必須です。

    一方糖尿病家系であったり自覚する血糖値の高さなどがあれば、妊娠前に必ず内科を受診して、血糖コントロールをして、主治医の指導のもと妊娠というのが理想だと思います。

    妊娠糖尿病は、痩せていてもなる方もいますし、普通の生活をしていてならない方もいます。アンジェリーナジョリーさんも妊娠中には妊娠糖尿病になったということで、食事に注意していても妊娠中は血糖値があがる可能性があります。

    最後に、妊娠糖尿病といわれたらカロリーも抑える必要はありますが、極端な糖質制限などはお勧めされませんので、栄養指導にしたがって食事をとりましょう。

     

     

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